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こんにちは、めしラボ(@MeshiLab)です。
片栗粉の使い方を覚えると気軽にあんを作れるようになります。中華料理にはあんかけが定番ですし、和食でも銀あんや甘酢あんなどがあります。またスープなどにも思い通りのとろみをつけられるようになりますので料理の満足度が高まります。
とろみづけのコツは覚えておいて損はありません。

今回の記事は次のような人におすすめ!
- 料理別に適した片栗粉の分量を知りたい。
- 片栗粉でとろみをつけるコツを知りたい。
- あんかけの完成度を高めたい。
片栗粉によるとろみは料理により分量の目安があります。
たとえば軽くとろみのついた汁物(卵スープなど)であれば0.5~1.5%(水1カップあたり小さじ1/3~小さじ1)が適量になり、あんかけ(吉野煮など)であれば3~6%(水1カップあたり小さじ2~大さじ1と1/3)が適量になります。
また水溶き片栗粉にしておいてから十分に加熱することによりなめらかな仕上がりになります。
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とろみをつけるための片栗粉の分量は?
片栗粉には料理によりおおよその目安があります。
基本的には水1カップあたり小さじ1/3~大さじ1と1/3の範疇に収まっており、汁ものに軽くとろみをつけたい場合には水1カップあたり小さじ1程度、あんかけのようにしっかりとしたとろみをつけたい場合には水1カップあたり大さじ1程度がおすすめです。
詳細は以下のようになります。
汁物など | 0.5~1.5%(水1カップあたり小さじ1/3~小さじ1) |
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あんかけなど | 3~6%(水1カップあたり小さじ2~大さじ1と1/3) |
しかし調理道具やレシピによる違いもあります。
調理時に水分の蒸発量の多い調理道具やレシピでは少し少なめにする必要がありますし、とろみをつけてからの加熱時間が長い場合にはブレークダウン(でんぷん粒が破裂して粘度が急激に低下すること)を考慮する必要があることもあります。
調理量が極端に多い場合や少ない場合には注意が必要です。
水溶き片栗粉にする理由は?
片栗粉は水溶き片栗粉にしてから使います。
片栗粉による料理のとろみは片栗粉の主成分であるでんぷんが糊化(α化)することにより生じます。でんぷんの糊化にはでんぷん粒のを膨潤させる必要がありますので、調理を始める前には片栗粉に水を加えて水溶き片栗粉にしておくことがポイントになります。
水の量は片栗粉の1~2倍量くらいが目安になります。
なめらかなとろみにするには?
とろみのなめらかさは加熱状況により異なります。
基本的にでんぷんによるとろみはコシが切れるまで(ブレークダウンするまで)加熱することによりなめらかな仕上がりになります。これはギリギリまで膨らんでいたでんぷん粒が破裂することにより中に包まれていたアミロペクチンが流れ出てしまった状態です。
しかしジャガイモでんぷんはブレークダウンの落差が激しいために、ブレークダウンまで加熱を続けると「とろみが足りない」といった問題が起こる可能性があります。
そのため片栗粉によるとろみをなめらかにするためには「水溶き片栗粉にしておくことでダマ(まま粉)が残らないようにすること」と「ブレークダウンの手前まで加熱することででんぷんをムラなく糊化させること」の2点がポイントになります。
これらのことからも片栗粉によるとろみは「水溶き片栗粉を加えて1分ほど煮立たせてから火を止めること」がコツであるといえます。
インスタントラーメンのとろみは?
インスタントラーメンには注意が必要です。
インスタントラーメンのとろみにはインスタントラーメンのスープに直接とろみをつける方法とあんを別に作る方法があります。別に作る方法であれば問題はありませんが、スープにとろみをつける場合には即席中華麺のもどし率を考慮しなければいけません。
即席中華麺のもどし率は2.5倍です。
たとえば麺1玉が90gだと仮定するとゆでた後の麵は225gになります。水を500ml注いでいるとした場合、スープとして残っているのは365g(225-90=135、500-135=365)です。つまりとろみをつけたい場合には365gに対して計算する必要があるということです。
汁物の分量である0.5~1.5%にする場合には「365×0.5~1.5÷100=1.8~5.5」より1.8~5.5g(およそ小さじ2/3~小さじ2程度)の片栗粉を加えればよいことになります。仕上がりのイメージにもよりますが、個人的には大さじ1/2~2/3(小さじ2)程度がおすすめです。
もちろん、あらかじめ水溶き片栗粉にしておいてから加えます。
まとめ・片栗粉でとろみをつけるための分量は?
片栗粉でとろみをつけるためにはおおよその目安量があります。
それが「汁物などには0.5~1.5%(水1カップあたり小さじ1/3~小さじ1)」「あんかけなどには3~6%(水1カップあたり小さじ2~大さじ1と1/3)」という2パターンです。ちなみにとろみではありませんがくず桜やごま豆腐などのようにゲル化させる分量は8~12%となります。
ジャガイモでんぷんはブレークダウンが激しいことからも加熱不足と加熱過剰の両方に注意する必要があります。