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こんにちは、めしラボ(@MeshiLab)です。
片栗粉の保存方法は意見が分かれます。これは「粉ものなのだから小麦粉と同じように冷蔵庫保存しなければ虫が湧いてしまうのでは?」という意見と、「片栗粉には栄養素の偏りがあるために常温保存でも虫害のリスクは低い」という意見です。
当ブログでは後者の意見を尊重しています。

今回の記事は次のような人におすすめ!
- 片栗粉の保存方法を知りたい。
- 片栗粉に虫(害虫)がつきにくい理由は?
- 小麦粉の保存方法との違いは?
片栗粉は虫のつきにくい粉ものです。
もちろんまったく虫害のリスクがいないというわけではありません。しかし小麦粉や米粉などと比べると「圧倒的に虫害のリスクの低い粉もの」であることは事実です。これは片栗粉には栄養バランスの偏りがあるために害虫が繁殖しにくいためです。
このことからも片栗粉の保存は簡易的な保存容器でも大丈夫です。
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虫のつきにくい粉ものの特徴は?
片栗粉は虫のつきにくい粉ものです。
片栗粉(ジャガイモでんぷん)は精製されたでんぷんの粉です。精製されているためにたんぱく質や脂質などの含有量は極端に低く、小麦粉や米粉などと比べると害虫がつきにくい(害虫が繁殖しにくい)という特徴を持つことになります。
これは害虫であっても生物である以上は栄養素が必要なためです。
小麦粉 (薄力粉) | 米粉 (上新粉) | 片栗粉 (ジャガイモでんぷん) | |
---|---|---|---|
たんぱく質 | 8.0% | 6.2% | 0.1% |
脂質 | 1.7% | 0.9% | 0.1% |
炭水化物 | 75.9% | 78.5% | 81.6% |
微量栄養素 | 豊富 | 豊富 | 貧弱 |
基本的に害虫のリスクを考慮する必要はありません。
「粉ものなのだから冷蔵庫に保存しなければ虫がつく(アレルギー症状のリスクが高くなる)」という説明を耳にする(または目にする)こともありますが、実際に片栗粉に虫がついているのを目にしたことはありませんし聞いたこともありません。
付いたとしたら、それはよほどの環境であるということになります。
したがって、穀物中ではよく育つ害虫も、澱粉のなかでは、蛋白質やビタミンの不足から思うように発育ができません。これが澱粉に虫のつきにくい理由です。
引用元: 「新装版「こつ」の科学」(杉田浩一)P265より
しかし片栗粉が劣化しないわけではありません。
確かに小麦粉や米粉などのように「密閉容器や冷蔵庫に入れて早めに使い切らなければいけない」といったシビアさはありませんが、風味の変化や匂い移りなどは起こりえますので「早めに使い切った方が良い」という点に違いはありません。
神経質になる必要はありませんが、塩や砂糖のように半永久的に持つはわけでもありません。
片栗粉の保存方法は?
片栗粉には使いやすい保存容器がおすすめです。
片栗粉は小麦粉などと比べれば虫害のリスクの低い粉ものですので「扱いやすい容器に入れて使いやすい場所で保管する」ことをおすすめします。ただし虫害のリスクは低くても劣化しないわけではありませんので通ヵ月で使い切れる分量で購入します。
早めに使い切るに越したことはありません。
ちなみに私は100円均一の調味料容器に入れて台所出窓のスペースに置いています。褒められた保存方法ではないかと思いますが、意図的に小さなパッケージのものを購入して入れ替えのサイクルを早めるようにしています。
多少のコスト高にはなりますが、管理の楽な方を選んでいます。
小麦粉や米粉の保存方法は?
小麦粉や米粉の保存方法にも触れておきます。
小麦粉や米粉には(片栗粉以上に)虫害のリスクがあります。これはこれらの粉類が栄養価に優れているためであり、間違った保存方法をとってしまうと害虫によるアレルギー反応などのリスクが伴うことになります。
そこで一般的には冷蔵庫保管が推奨されています。
しかし湿度の問題を考慮しなければなりません。メインで使用する小麦粉(および米粉)容器を冷蔵庫保存してしまうと使うたびに温度差によって吸湿してしまうことになりますので常温保存以上に粉類を劣化させてしまうことがあります。
そのため、基本は小分けにして常温保存すること。そして密閉容器にて冷蔵庫に保存していたものは、常温に戻してから開封して小分け容器に移すことがポイントになります。
まとめ・片栗粉の保存方法は?
片栗粉は害虫(コクゾウ、コクヌストモドキ、コナダニなど)のつきにくい粉ものです。
これは片栗粉が精製されたでんぷんの粉(炭水化物)であるためであり、小麦粉や米粉と比べて栄養素のバランスが悪い(たんぱく質、脂質、微量栄養素などが少ない)ためです。このことからも、片栗粉は「使いやすい容器に入れて常温管理する」ことが基本となります。
冷蔵庫に入れてしまうと、取り出すときに吸湿してしまう可能性がありますので、基本的には常温での管理をおすすめします。