まな板の黄ばみや黒ずみを落とすには?

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こんにちは、めしラボです。

プラスチックのまな板は変色します。正しく使用できていても黄ばみや黒ずみが気になるようになっていきますので、適切なタイミングで変色を落としていく必要があります。また食器洗い洗剤などでは落とせませんので注意が必要です。

汚れには汚れごとの適切な落とし方があります。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • プラスチックまな板の黄ばみを落とすには?
  • 漂白剤で黄ばみが落ちる理由は?
  • 塩素系漂白剤をおすすめする理由は?

まな板の変色は漂白剤で落とせます。

プラスチックまな板の変色を落とす方法には「塩素系漂白剤を使う方法」と「削り落とす方法」がありますが、一般的には(特に一般家庭のまな板には)漂白剤を利用します。漂白剤をしみ込ませたキッチンペーパーをあててからラップで覆うようにすると比較的簡単に落とすことができます。

塩素系漂白剤で湿布をするようなイメージです。

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まな板の黄ばみや黒ずみの原因は?

まな板の黄ばみや黒ずみの原因は?

変色の原因は食材由来の色素やカビです。

まな板には包丁が当たることによる細かなキズがつきます。キズのついたまな板で食材を切ると色素が入り込むことにより黄ばみの原因になります。さらにはカビが繁殖して黒ずみの原因になってしまうこともあります。

これらの変色を落とすには漂白剤を使用します。

まな板のキズに入り込んでいる色素やカビは台所洗剤では落とせませんので、漂白剤の利用により(色素の分子構造を短くして)変色部分の色を消したうえで殺菌をしていきます。

塩素系漂白剤で黄ばみが消える仕組みは?

塩素系漂白剤で黄ばみが消える仕組みは?

まな板の黄ばみは漂白剤で落とします。

黄ばみの原因は食材の色素です。色素は二重結合と一重結合が交互に連続するような分子構造をしています。黄ばみ(発色)は交互連続が長いことが原因になっていますので、交互連続を断ち切って短くしてあげることで色は消えます。

この二重結合の連続を断ち切るのが漂白剤です。

たとえばニンジンの橙色はカロテンという物質です。カロテンは二重結合が11個も連続しているために橙色をしていますが、真ん中から分解されて二重結合が5個になると無色のビタミンAになります。

まな板の変色には物理的ではなく化学的なアプローチが必要になります。

塩素系漂白剤を使う理由は?

塩素系漂白剤を使う理由は?

まな板の漂白には塩素系漂白剤を使います。

漂白剤には大きく酸化漂白剤と還元漂白剤があり、酸化漂白剤には塩素系と酸素系があります。これらの漂白剤は漂白したい対象に応じて使い分ける必要がありますので、プラスチックまな板の場合には漂白力の強い塩素系(次亜塩素酸ナトリウム)が選ばれます。

酸化漂白剤は分子を短くし、還元漂白剤は二重結合を一重結合に換えることで漂白しています。

  • 酸化漂白剤
    • 塩素系(次亜塩素酸ナトリウムなど)
    • 酸素系(過酸化水素、過炭酸ナトリウムなど)
  • 還元漂白剤

塩素系の取り扱いには注意が必要です。

酸化漂白剤には塩素系と酸素系があります。酸素系漂白剤は他の洗剤と混ざっても酸素が発生するだけですが、塩素系漂白剤は酸(塩酸など)と混ざることにより有毒な塩素ガスが発生してしまいます。

取り扱いには注意が必要です。

ここに注意!

塩素系漂白剤は酸と反応して塩素ガスを発生させます。酸性洗剤はもちろんのこと、生ごみ、嘔吐物、食酢、アルコールなどとも混ざらないように注意してください。

プラスチックまな板の漂白方法と時間は?

漂白直後
漂白直後
漂白30分後
漂白30分後

キッチンペーパーとラップで漂白剤の湿布をします。

漂白にはある程度の時間がかかりますので途中で乾燥してしまわないように漂白剤をしみ込ませたキッチンペーパーやさらし布の上からラップで覆うようにして漂白していきます。

必ずゴム手袋をつけて作業してください。(※画像は1カップの水に20mlの塩素系漂白剤での0分と30分後です)

  1. たわしやスポンジなどで洗浄します

    たわしやスポンジなどで洗浄します。汚れが残っていると漂白剤が効きにくくなります。たわしやスポンジと台所用洗剤(弱アルカリ性)を使って普段以上にていねいに洗っておきます。

    step.1

  2. 塩素系漂白剤を希釈します

    塩素系漂白剤を希釈します。漂白剤のパッケージには「1Lの水に10ml」と指示されていますが塩素系漂白剤の扱いに慣れている場合には高めの濃度がおすすめです。とりあえずは10倍ほど(1カップの水に20mlほど)で試します。(※原液で使うこともあります)

    step.2

  3. 塩素系漂白剤の湿布をします

    塩素系漂白剤の湿布をします。まな板に(希釈した)漂白剤の一部をかけ、キッチンペーパーを置いたのちに残りの漂白剤をかけます。ラップをして空気を抜くように密着させます。

    step.3

  4. 軽度の黄ばみであれば30分から数時間で漂白できます

    軽度の黄ばみであれば30分から数時間で漂白できます。大半の黄ばみは一晩ほどで漂白できますが、気になる黄ばみが残ってしまう場合には漂白剤の原液を継ぎ足して様子を見ます。多くは1時間も待てばきれいに漂白できます。落ちていることを確認してからきれいに洗い流します。

    step.4

漂白時間は漂白剤の濃度により異なります。

製品パッケージの塩素系漂白剤の使用方法には「1Lの水に10ml」「30分くらい浸す」と書かれています。しかしこの希釈濃度と時間では望んでいる効果は得られないはずですので、濃度を高めて時間も長く置くことになります。

プロの現場では原液を使って一晩おいておくことが多いようです。

まとめ・まな板の黄ばみや黒ずみを落とすには?

プラスチックまな板の黄ばみや黒ずみの原因は、食材に含まれている色素です。

色素は台所洗剤だけでは落としきれませんので定期的な漂白が必要になります。キッチンペーパーとラップを使って漂白剤を湿布のようにして漂白していきます。漂白時間は黄ばみの程度や漂白剤の濃度に影響を漬けますが、黄ばみが軽度で漂白剤が高度濃度であれば30分から数時間ほどで漂白できます。

重度の黄ばみの場合には原液を使って一晩ほどおいておくこともあります。