燻製で燻煙材にザラメを加える目的は?

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こんにちは、めしラボ(@MeshiLab)です。

燻製は食材に木材の煙をまとわせて作ります。基本的には燻煙材(スモークチップやスモークウッドなど)だけで作ることができますが、レシピによってはザラメなどを加えることもあります。「ザラメを加熱しても意味がないのは?」と思うかもしれません。

しかし燻煙材にザラメを加えることには大きな意味があります。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 燻煙材にザラメを加える目的は?
  • ザラメの加え方や適量は?
  • 温度管理(燃焼温度など)の注意点は?

ザラメは燻製の色づきをよくします。

燻煙材にはザラメを加えることがあります。これはザラメを加えることにより燻製の色づきが良くなる(煙のノリが良くなる)ためです。ザラメは180℃以上に熱することにより煙(微粒子)となって食材の表面を覆うようになります。

これにより「色づきが良くなる」「ほのかな甘味や苦味が加わる」などのメリットが得られます。

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ザラメの働きは?

ザラメは煙(風味)のノリや艶をよくします。

これはカラメル化したザラメ(砂糖)が煙(微粒子)となって食材に付着するためです。砂糖には粘着力があるために「煙のノリが良くなる」「燻製に艶が生まれる」「ほのかな甘味や苦味が付加される」などのメリットが得られます。

このことからも肉類やチーズなどには好まれています。

砂糖のカラメル化温度約150℃
カラメルの発煙温度約180℃
スモークチップの発煙温度約300℃

発煙温度は樹種により異なります。

しかしカラメルの発煙温度を大きく上回ることは確実ですので、食材には「カラメルの煙→スモークウッドの煙」の順に付着することになります。このことからもザラメの効果を最大限に活かしたい場合には徐々に温度を上げていくことがポイントになります。

同じレシピであっても仕上がりは大きく変わります。

チップに対するザラメの適量は?

スモークチップひとつかみに大さじ1程度をおすすめします。

ザラメの量に絶対的な正解はありません。ザラメの量に応じた効果が得られますので燻製の仕上がりをイメージして分量を決めます。しかしザラメが多すぎると燻煙材の火が消える(煙が出なくなる)などの問題が生じやすくなりますので注意が必要です。

また冷えると固まりますので掃除が面倒になります。

このことからチップひとつかみ(燻煙10~20分)に大さじ1程度が基準になります。少なすぎると思われるかもしれませんが確実な効果を感じられます。物足りないと感じられるようであれば徐々に分量を増やしていきます。

はじめから加えすぎないようにすることがポイントです。

三温糖やグラニュー糖で代用できる?

基本的にはおすすめしません。

三温糖やグラニュー糖で代用することもできます。しかし粉状の砂糖には「カラメル化する前に再結晶化してしまうリスク」がありますのでスモークチップの煙と砂糖の煙のバランスやタイミングが変化してしまいます(※再結晶はカラメル化を阻害します)。

仕上がりの点からもザラメを使うことをおすすめします。

ちなみに三温糖やグラニュー糖をおすすめしないのは粒子が細かすぎるためです。砂糖は約160℃で本格的なカラメル化がはじまりますが、110~120℃のタイミングで攪拌されてしまうと再結晶化によりカラメル化が起こりにくくなります。

このことからも燻煙材の上に乗せて加熱をする砂糖には再結晶化の起こりにくいザラメがおすすめです。

まとめ・燻製で燻煙材にザラメを加える目的は?

燻煙材にザラメを加えることにより「煙のノリが良くなる」「燻製食品につやが出る」「ほのかな甘味や苦味が加わる」などのメリットが得られます。

ザラメは加熱(150℃以上)されることによりカラメル化(様々な風味を要する褐色物質を生成)します。さらに180℃以上になると煙(微粒子)となり食材に付着します。ザラメの煙には粘着力がありますので燻煙のノリが良くなりカラメル特有の風味も付加されるような効果が望めます。

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