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こんにちは、めしラボ(@MeshiLab)です。
育てやすいと言われているローズマリーですが、日本の高温多湿な気候や植え替え時期によっては枯れてしまうことがあります。また関東以北では越冬できないこともありますので、お気に入りの品種は増やしておくことをおすすめします。
ローズマリーを挿し木する適期は春と秋です。

今回の記事は次のような人におすすめ!
- ローズマリーの増やし方を知りたい。
- 挿し木のポイントを知りたい。
- 挿し木をして鉢上げするまでの過程を知りたい。
ローズマリーは挿し木で増やせます。
挿し木とは木の枝を土に挿して発根・発芽させることにより、新しい株を作ることです。挿し穂(枝を一定の長さに切ったもの)を養分のない清潔な土に差し込み、一定期間日陰で管理をすることにより発根して苗になります。
あとは肥料分のある用土に植え替えて育てていくことで株を充実させていきます。
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挿し木の準備は?
挿し木には準備が必要です。
基本的には「挿し穂を作って土に差し込む」だけですので特別な準備は必要ありません。肥料分のない清潔な用土(赤玉土、鹿沼土、バーミキュライト、パーライトなど)の準備と、挿し木適期であることの確認だけは必須になります。
発根剤は、あれば成功の確率が高まります。
用土 | 肥料分のない清潔な土 |
---|---|
発根剤 | なくてもできるが、あれば成功率が高くなる |
ちなみに発根剤には大きく2種類があります。
有名なのは商品名ルートンなどの「植物ホルモン(オーキシン)により発根を促すタイプ」と、商品名メネデールなどの「鉄イオンなどの働きにより発根を促すタイプ」です。前者は水揚げした挿し穂の切り口に付けて使い、後者は水揚げ時の水に溶かして使います。
使わなくても挿し木はできますが、使った方が成功の確率は高まります。場合によってはメネデールで水揚げをしてからルートンを付けてから土に差し込むなどのように併用することもあります。
ローズマリーの挿し木手順は?
挿し穂をつくって清潔な用土に差し込みます。
ローズマリーの挿し木は「挿し穂をつくる→水揚げする→清潔な土にさす→発根するまで半日陰で管理する→培養土に植え替える」といった手順で行われます。季節さえ間違わなければ成功確率の高い増やし方です。
以下、詳細になります。
つくった挿し穂を1時間ほど水に浸して水揚げさせます。挿し穂の作り方は「木質化していない(病害虫の被害のない)枝を10cmほど切り取る→枝の下半分くらいの葉を落とす」です。切り口はよく切れるナイフで切り返し(または斜め切り)にしておきます。
step.1
赤玉土を小さなポットやジフィーポットなどに入れて湿らせておきます。6cmほどの小さなプラポットやジフィーポットがおすすめです。1本ずつ管理することにより植え替え時の根へのダメージを最小限にとどめることができます。
step.2
割りばしなどで用土に穴をあけてから挿し穂を差し込みます。そのまま差したのでは挿し穂が傷みますので、あらかじめ挿し床(プラポットやジフィーポットの土)に穴をあけてから周りを押さえるようにして固定します。
step.3
半日陰において乾かないように注意をしながら管理します。切り口から吸収できる水分は根からの吸収に比べてとても少なくなります。発根までの間に葉をしおれさせないためにも半日陰の強い風の当たらない場所で管理します。
step.4
2~3週間ほどで発根します。
挿し木の適期は春と秋です。適期は地域により微妙に異なりますので「自分が快適だと思える気温」を目安にしていれば間違いありません。夏は暑くて冷房なしではいられませんし、冬は寒くて暖房なしではいられませんよね?
「冷暖房なしでも快適な季節=挿し木をできる季節」ということです。
挿し木後の管理方法は?
挿し木をしたら乾かさないように管理します。
挿し穂には根がありませんので吸水量が少なくなります。日向で管理してしまうと蒸散量が大きくなるために挿し穂がしおれて枯れてしまいます。そのため「強い風の当たらない半日陰(明るめの日陰)で管理すること」がポイントになります。
半日陰がない場合は寒冷紗(遮光率30~50%)を張ります。
水やり | 表面が乾いてきたらたっぷり |
---|---|
置き場所 | 半日陰 |
管理期間 | 2~3週間以上 |
水に浸けっぱなしにするのはおすすめしません。
乾燥を防ぐために「挿し木した鉢ごと水に浸けておけばいいのでは?」と思うかもしれませんが、常に多量の水がある環境で発根した根には根毛(根の表皮細胞が外側に管状に伸びたもの)ができにくく水や栄養の吸収効率が著しく悪くなります。
根毛のある根を発根させるためには適度な乾湿が交互に訪れる必要があります。
根づいた挿し木苗の植え替えは?
2~3週間ほどで発根します。
発根するとさし穂の芽(頂芽やわき芽など)が伸びてきます。また鉢底の穴から根が見えることもあります。ここまでくれば挿し木には成功していますので、挿し木をしたポットよりも一回り大きな鉢に植え替えます。
挿し床で発根させた場合には小さめの鉢に鉢上げします。
発根すると芽が伸びはじめる
養分のある土に植え替える
しばらくは半日陰で管理する
徐々に日光に慣らしていく
後の管理は植え替え後の管理方法と同じです。
すぐに強い直射日光に当ててしまうと環境の変化に対応できずに弱ってしまいますので、「しばらくは強い風の当たらない半日陰において徐々に慣らしていくこと」と「水やりは表面が乾いてからたっぷりと与えること」がポイントになります。
ローズマリーは株の充実に伴い強健になっていきます。
まとめ・ローズマリーの増やし方は?
ローズマリーは挿し木で増やせます。
挿し木とは木の枝を土に挿して発根・発芽させることにより、新しい株を作ることです。挿し穂(枝を一定の長さに切ったもの)を養分のない清潔な土に差し込み、2~3週間ほど日陰で管理をすることにより発根して苗になります。
発根が確認できましたら、養分のある土に植え替えます。