ローズマリーの切り戻しとは?

この記事は約 5 分で読めます。

こんにちは、めしラボです。

ローズマリーの苗を植えつけると(立性のローズマリーであれば)上へ上へと伸びていくために「不安定になり倒れやすくなる」「料理に使おうと思っても1枝だけが伸びている状況なので、収穫するのをためらってしまう」などの問題が生じやすくなります。

これはわき芽を育ててこなかったために起こる問題です。

めしラボめしラボ

今回の記事は次のような人におすすめ!

  • ローズマリーの切り戻し方法を知りたい。
  • 切り戻しと摘心(ピンチ)の違いを知りたい。
  • ローズマリーを茂らせたい。

ローズマリーは切り戻すことでわき芽が育ちます。

ローズマリーには節ごとにわき芽が付きます。植物には頂芽優勢の性質(茎の先端にある芽は葉のつけ根にあるわき芽よりもよく発達する性質)がありますので、切り戻しや摘心(ピンチ)をして頂芽が取り除かれることによりわき芽が成長して枝数が増えることになります。

ローズマリーの樹形を整えるためにも重要な作業です。

スポンサーリンク

切り戻しと摘心(ピンチ)の違いは?

切り戻しと摘心はどちらも頂芽を取り除きます。

切り戻しは「低く切り下げること」であり、摘心(ピンチ)は「先端部を摘まんだり切ったりすること」になります。どちらにもわき芽を伸ばして枝を分岐させる効果がありますので、樹高を低くしたい場合には切り戻すことになります。

ローズマリーの場合には収穫も兼ねた切り戻しを行います。

切り戻し低く切り下げること
摘心(ピンチ)頂芽を取り除くこと

切り戻しも含めてピンチと呼ぶこともあります。

ローズマリーは常緑小低木に分類される植物ですので、はじめは草花のような見た目をしていても次第に木質化していきます。そのため樹木のように剪定(枝を切って風通しや日当たりを改善させること)をして樹形を整えていく必要があります。

ローズマリーを育てていく以上、剪定は欠かすことのできない作業になります。

ローズマリーの切り戻し方法は?

ローズマリーの切り戻しは、わき芽の少し上で切ります。

立性のローズマリーは切り戻し(ピンチ)をして枝数を増やしておかなければ、1本だけが伸びていくように育ちます。そのままではバランスが良くありませんし、料理に使う場合にも新しく柔らかい葉の部分は1本しか取れないことになります。

そのため切り戻しをして枝数を増やしておきます。

  1. わき芽の上で切り戻しをする

  2. わき芽が伸びて枝数が増える

  3. 枝数が増えて樹形が良くなる

  4. 日常的に収穫できるようになる

ローズマリーは樹高が20cm以上になってから収穫します。

小さなプラポットなどで販売されているローズマリーは株が充実していません。この段階で収穫してしまうと株へのダメージが大きくなりますので、ある程度育ててから(枝数が増えて樹高が20cm以上になってから)収穫するようにします。

購入時期にもよりますが、本格的に使い始めることができるのは翌年からだと考えていれば間違いはありません。

刈り込み剪定をおすすめしない理由は?

ローズマリーの刈り込み剪定はおすすめしません。

主な剪定方法には「すかし剪定」「切り戻し剪定」「刈り込み剪定」の3種類があります。ローズマリーはいずれの方法でも剪定できますが、基本的にはすかし剪定と切り戻し剪定を組み合わせることにより樹形を整えていくことになります。

刈り込み剪定はおすすめしません。

すかし剪定枝を間引く剪定方法
切り戻し剪定各枝を短く切り詰める剪定方法
刈り込み剪定表面全体を均一に切りそろえる剪定方法

刈り込み剪定にはデメリットがあります。

ローズマリーは日当たりと風通しの良い環境を好みます。刈り込み剪定をしたローズマリーは表面にだけ葉が密集するようになります。そのため「内側の日当たりが悪くなる」「風通しが悪くなる」などの問題が起こります。

内側に日が当たらなくなると葉が枯れこんで木質化してしまいますし、風通しが悪くなると蒸れにより病害虫のリスクが高くなります。

木質化収穫量の減少
蒸れる病害虫のリスク

これらのことかからも刈り込み剪定はおすすめしません。

ローズマリーの剪定は「収穫を兼ねた切り戻し剪定」と「葉が茂っているときのすかし剪定」が基本になります。切り戻し剪定には「樹高を低くして枝数を増やす」というメリットがあり、すかし剪定には「日当たりと風通しを良くして木質化や病害虫を防ぐ」というメリットがあります。

はじめは難しく感じられるかもしれませんが、2種類の剪定方法はとても大切なローズマリーの手入れとなります。

まとめ・ローズマリーの切り戻しとは?

ローズマリーには切り戻し剪定が欠かせません。

切り戻す(ピンチをする)ことにより「樹高が低くなる」「わき芽が育つことにより枝数が増える」などの効果があります。これは植物の頂芽優勢の性質(茎の先端にある芽は葉のつけ根にあるわき芽よりもよく発達する性質)によるものです。

ローズマリーは収穫を兼ねた切り戻し剪定とすかし剪定を組み合わせることにより樹形を整えていきます。