雪平鍋の用途は?

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こんにちは、めしラボ(@MeshiLab)です。

料理を続けていると、調理道具は次第に増えていきます。特に丁寧な料理を心がけていると下ごしらえの工程が多くなるために「お湯の早く沸く鍋」「比較的安価で数をそろえやすい鍋」などが重宝されるようになっていきます。

これらの条件に当てはまる鍋こそが、雪平鍋です。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 雪平鍋の用途を知りたい。
  • 普通の片手鍋との違いは?
  • 和食の世界で雪平鍋が重宝されている理由は?

雪平鍋は多用途に使える万能鍋です。

雪平鍋(ここではアルミニウムの片手鍋)には「お湯が早く沸く」「値段が手ごろで数をそろえやすい」などのメリットがあります。そのため和食の下ごしらえにおいてはなくてはならない道具の一つになっています。

和食を軸にしている家庭にはおすすめできる鍋です。

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お湯が早く沸く理由は?

お湯が早く沸く理由は?

雪平鍋はお湯が早く沸きます。

これには雪平鍋特有の形状(底面の縁に丸みのある形状)とアルミニウムの熱伝導率が関係しています。炎のまわりやすい形状に加えて熱の伝わりやすい素材であるために一般的な片手鍋よりもお湯が早く沸くようになっています。

以下は主な素材の熱伝導率です。

熱伝導率
W/(m・k)
398.0
アルミニウム237.0
80.3
ステンレス
(SUS405)
27.0

和食は下ごしらえの多い料理です。

たとえば肉や魚の臭み抜きには湯通しをしますし、野菜の下茹でやアク抜きには5~10倍ほどのお湯を必要とします。また豆腐の水抜きや油揚げの油抜きなどにもお湯を必要としますので和食作りには多くの下ごしらえが必要になります。

そのためにお湯の早く沸く雪平鍋は重宝されます。

酒や本みりんのアルコールを煮切るために?

酒や本みりんのアルコールを煮切るために?

雪平鍋はアルコールを飛ばしやすい鍋です。

調味料には料理酒や本みりんなどのようにアルコールを含むものがあります。簡易的なレシピにおいては使用量を減らしてそのまま使えるようになっていますが、レシピによっては煮切り酒(または煮切りみりん)にしなければいけないこともあります。

基本的に料理酒や本みりんはアルコールを飛ばしてから使うものです。

もちろん煮魚などのようにアルコールによる共沸効果(アルコールが揮発する際に不快な臭いも一緒に飛ばしてくれる効果)を利用することもありますが、多くの料理においてはアルコールが残りすぎると料理の味を邪魔してしまいます。

このことからも煮立たせやすい(アルコールを飛ばしやすい)雪平鍋は重宝されています。

比較的安価で数をそろえやすい?

比較的安価で数をそろえやすい?

雪平鍋の多くは値段が手ごろです。

和食は下ごしらえの多い料理ですので複数の鍋を必要とします。しかし銅やステンレスの鍋(雪平鍋)は比較的高価なものになりますので、数をそろえるためにはアルミニウムの雪平鍋(もしくはやっとこ鍋)がおすすめです。

もちろん性能面でもアルミニウム鍋が劣っているということはありません。

たとえば料理酒のアルコールを飛ばすためには5寸(約15cm)程度のサイズが便利ですし、ロールキャベツのようにキャベツの葉を破かないように柔らかくするためには8寸(約24cm)程度のサイズは必要になります。

数をそろえる必要があるからこそ比較的安価なアルミの雪平鍋がおすすめできます。

まとめ・雪平鍋の用途は?

雪平鍋はお湯が早く沸くために下ごしらえに重宝されています。

これは雪平鍋の形状が「炎が側面にも回るために熱効率が良い」ためです。またアルミニウムには「熱伝導率に優れている」「比較的安価で数をそろえやすい」という特徴がありますので、特にアルミの雪平鍋は和食の下ごしらえに重宝されています。

おすすめできる調理道具のひとつです。

※板厚は谷口金属が2.2mm、遠藤商事が2.6mm、アカオアルミ(やっとこ鍋)が3.0mmです。ホームセンターなどで販売されていることの多い安価な雪平鍋は1.3mmなどの薄板ですのでおすすめできません。