取っ手なしの雪平鍋とは?

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こんにちは、めしラボ(@MeshiLab)です。

雪平鍋には「熱効率が良くお湯が早く沸きやすい」「熱伝導率に優れているためにソースなどが焦げにくい」などのメリットがあります。しかし木製の取っ手がついているために「取っ手がぐらつくことがある」「収納性が悪い」などのデメリットもあります。

そこで(雪平鍋のヘビーユーザーにとって)便利なのがやっとこ鍋です。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 取っ手のついていない雪平鍋のメリットは?
  • 雪平鍋とやっとこ鍋の違いは?
  • やっとこの鍋特有のメリットとは?

やっとこ鍋はおすすめできる鍋です。

取っ手と注ぎ口の付いていない雪平鍋は、やっとこ鍋と呼ばれています。やっとこ鍋には取っ手が付いていないことにより「取っ手が焼け焦げる心配がない」「洗いやすい」「重ねて収納することができる」などメリットがあります。

日本版のティファールやクリステルのようなイメージです。

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やっとこ鍋の使い方は?

やっとこ鍋の使い方は?

やっとこ鍋はやっとこで挟んで使います。

やっとこ(やっとこばさみ)とは、切断機能のないペンチです。本来は針金や板金をつかむための道具(工具)になりますが、調理(和食)の世界では取っ手のない鍋(やっとこ鍋や取っ手の取れてしまった鍋)をつかむときに用いられています。

やっとで掴むことにより取っ手の代わりにするというわけです。

「鍋を落としてしまうのでは?」と心配される方も少なくありません。しかし、やっとこにはてこの原理が利用されていますので想像以上に強い力で掴むことができます。一般家庭で使われる鍋(24cmくらいまで)であれば不安なく使えます。

それ以上の場合にはやっとこを2丁使うこともあります。

取っ手が焦げる心配がない

取っ手が焦げる心配がない

雪平鍋は取っ手の焦げやすい鍋です。

これは雪平鍋には「底面の角に大きな丸みがある」ことと「熱伝導率に優れていて鍋全体が同じ温度になる(熱ムラが出来にくい)」ことが関係しています。そのため、雪平鍋には交換用の取っ手が販売されています。

以下は雪平鍋と一般的な片手鍋の違いです。

雪平鍋(やっとこ鍋)
雪平鍋(やっとこ鍋)
片手鍋
片手鍋

雪平鍋は側面まで炎が回り込みやすい形状をしています。

雪平鍋の取っ手が焦げやすいのはこの形状と優れた熱伝導率ゆえです。ちなみに木材の発火温度は400~450℃ほどですが150℃程度であっても長時間の使用により内部組織が変化して炭化してしまいます。

炒め物や揚げ物に多用すると取っ手が取れやすいのは炭化が起こるためです。

清潔に管理できる

清潔に管理できる

やっとこ鍋は洗いやすい鍋です。

取っ手や注ぎ口の付いている雪平鍋の場合、どうしても取り付け金具などの形状が複雑な部分に洗い残りや変色ができます。その点、やっとこ鍋はボウルのように洗えますので洗い残りができません。

また、取っ手がないことにより狭い流し台でもストレスなく洗えます。

しかし、アルミニウムの変色に悩まされる可能性があります。一般的な雪平鍋にはアルマイト加工が施されているために変色しにくくなっていますが、多くのやっとこ鍋は非アルマイト鍋になっていますのですぐに変色してしまいます。

アルミ鍋の扱いに慣れていない場合には注意が必要です。

重ねて収納することができる

重ねて収納することができる

やっとこ鍋は重ねて収納することができます。

日本料理(和食)は下ごしらえの多い料理です。そのために本格的な料理をしようと思えば雪平鍋などの「お湯の早く沸く鍋」が複数必要になってきます。すべてを取っ手の付いた雪平鍋で対応しようとすれば収納スペースが足りなくなります。

その点、やっとこ鍋であれば重ねて収納できます。

もちろん、「一般家庭にやっとこ鍋が必要か?」と聞かれれば答えはNOです。簡単な料理であれば雪平鍋の方が使いやすいです。しかし、台所で週末を過ごすような変態レベルでの料理好きや本格的な和食に興味がある場合には後悔しないはずです。

事実、私は「心から買ってよかった」と思えています。

まとめ・取っ手なしの雪平鍋とは?

やっとこ鍋は取っ手なしの雪平鍋です。

雪平鍋は側面に火のまわりやすい形状をしていますので、火力の強いコンロで使うと取っ手が焦げてしまうことがあります。また炒め物や揚げ物に多用してしまうと低温炭化により木製の取っ手が傷んでしまうこともあります。

その点、取っ手のついていないやっとこ鍋には「取っ手が取れてしまう心配がない」「金具や注ぎ口がついていないので清潔に管理できる」「重ねることができるので収納性が良い」などのメリットがあります。