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こんにちは、めしラボです。

炒め物は手軽な調理方法として広く親しまれています。また調味対象が明確であるためにレシピに頼らない味つけ方法を覚えるためにも良い練習材料になります。汁物の次に覚えてほしい調理法別の味つけ方法といえます。

汁物と炒め物ができるようになれば自炊生活は怖いものなしです。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 菜(おかず)を作れるようになりたい。
  • 調味料の割合で調理する方法を学びたい。
  • 汁物の味つけ方法を覚えたので次のステップに進みたい

炒め物の調理対象は食材です。

食材に対して1~1.5%の味つけをするのが炒め物の基本になります。汁物の味つけ方法では調味料の割合を使用してきませんでしたが、ここからは塩分パーセントと調味料の割合を組み合わせて味つけしていくことになります。

いくつかのパターンを覚えるだけでも自炊生活はとても豊かになります。

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炒め物に味つけをする基本

炒め物の調味対象は食材です。

食材に対して塩分1~1.5%の味つけをすることが基本になりますので、食材の重さが分かればおのずと調味料の分量も分かるようになります。たとえば食材120gに対して塩分1%の味つけをしたい場合には1.2g(1×1.2=1.2)の塩分が必要になります。

次に1.2gあたりの調味料の分量を確認します。

あら塩(並塩)小さじ1/4(1.2÷4.8=0.25)
濃口醤油大さじ1/2弱(1.2÷2.6=0.46)
味噌(信州味噌など)大さじ1/2強(1.2÷2.3=0.52)

計量スプーンあたりの塩分量がポイントになります。

濃口醤油を例に説明します。食材120gを塩分1%に味つけするためには1.2gの塩分が必要になります。濃口醤油大さじ1の塩分量は2.6gですので「1.2÷2.6=0.46」より食塩1.2gに相当する濃口醤油は大さじ1/2弱であることがわかります。

これを「酒2:醤油1:砂糖1/2」の比率で味つけすると「酒大さじ1:醤油大さじ1/2:砂糖大さじ1/4」となります。この仕組みが分かれば後は調味料の比率を変えていくだけで様々な味つけが可能になります。

レパートリーは無限大です。

【補足説明】フライパンや中華鍋の状態にもよりますが、炒め油の分量は食材の5%前後が基本になります。120gの食材を炒めるためには大さじ1/2ほど(※油の大さじ1は12g)が適量になるということです。ちなみに卵をふわっと炒めたい場合などには意図的に卵の吸油率である15%ほどまで油の量を増やすこともあります。

みそ炒めの味つけ方法は

みそ炒めは味噌をベースに味つけをします。

おすすめの味つけは「塩分1%」「味噌2:酒2:みりん1:砂糖1」になります。たとえば食材(豚バラ薄切り、ナス、ピーマンなど)200gの味つけには「食塩2g→味噌が大さじの9割ほど(2÷2.3=0.87)→味噌大さじの9割ほど:酒大さじの9割ほど:みりんと砂糖が大さじ1/2弱」が適量になるということです。

炒め油は小さじ2強(10g)を目安にします。

  1. 食材を切り分ける。

  2. 調味料を準備する。

  3. 5%の炒め油で炒める。

  4. 調味料を加えて仕上げる。

しかしナスは吸油率の高い食材(14%ほど)です。

そのまま普通に炒めたのでは炒め油が吸収されてしまいますので、フライパンでじっくり火を通してから味つけをするか、油通しや湯通しをしてから味つけをすることになります。またナスが生のまま調味料を加えてしまうとアルコールが残りやすくなります。

ナスには完全に火を通してから味つけをします。

中華風炒め(オイスターソース炒め)

中華風炒めはオイスターソースと醤油をベースに味つけします。

みそ炒めでの塩分を含む調味料は味噌だけでしたが、中華風炒めではオイスターソースと醤油の2つになります。そのため調味料の計算は多少複雑になります。ここでは「塩分1%」「オイスターソース1:醤油1:酒1」で味つけをしていきます。

たとえば200gの食材で豚こま肉とブロッコリーのオイスターソース炒めを塩分1%で作る場合、「食塩2g→オイスターソースと醤油が大さじの4割ほど(※詳細は下記をご参照ください)→オイスターソース、醤油、酒が各大さじの4割ほど」が適量になります。

炒め油は食材の5%(小さじ2強)が目安です。

  1. ブロッコリーは下ゆでをする。

  2. 合わせ調味料を作る。

  3. 5%の炒め油で炒める。

  4. 調味料を加えて仕上げる。

少し複雑な計算をしています。

オイスターソースと醤油は塩分濃度の違いがあります。しかし調味料の割合が同割であるために一つの調味料として考えることができます。大さじ1の塩分量はオイスターソース2.1g、醤油2.6gですのでここでは2.4g((2.1+2.6)÷2=2.35)として考えるわけです。

2gの塩分を調味料に当てはめると0.85(2÷2.35=0.85)になりますので、オイスターソースと醤油は各大さじ0.425ということになります。

料理のたびに複雑な計算をするわけではありません。

ある程度の経験を積むと手ばかりや目ばかりにより食材や調味料のおおよその分量が分かるようになります。今回の場合であればオイスターソースと醤油を合わせた塩分量は味噌(信州味噌)と同程度になりますので感覚的に「各大さじ1/3(小さじ1)であたりをつけてから微調整をしようかな?」などのように考えられるようになります。

基本的には少し薄味であたりをつけることがポイントです。

【補足説明】料理の完成度を高めるためには食材ごとに下味をつけます。0.3%ほどの塩味が付くことにより食材の味が引き立つようになります。たとえば肉には0.3%ほどの下味をつけ、ブロッコリーは0.5%の食塩水で下ゆですることにより0.2%ほどの下味がつきます。

まとめ・炒め物の味つけ方法は?

炒め物の調味対象は食材です。

食材を炒めながら塩分1~1.5%に味つけすることが炒め物の基本になります。炒め油の基本は食材の5%前後です。食塩を含む調味料が複数になる場合には中間の塩分で考えていきますがパターンは限られていますので難しく考える必要はありません。

味つけ全般に言えることですが「少し薄味なくらいであたりをつけてから微調整をする」ことがポイントになります。