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こんにちは、めしラボ(@MeshiLab)です。
鉄フライパンの外側は想像以上に汚れます。ノンスティックのフライパンであれば洗剤を使って洗えますが、鉄フライパンは洗剤を使う頻度少ないために外側の汚れが熱せられて頑固な焦げ付き汚れとなって蓄積していきます。
いざ落とそうと思っても簡単には落とせません。

今回の記事は次のような人におすすめ!
- 鉄フライパンの外側の汚れが気になっている。
- 頑固な焦げ付き汚れが落とせずに困っている。
- 外側の汚れは落としたいがリセットはしたくない。
外側の汚れは酸性洗剤で落とせます。
もちろん軽度の汚れであれば油汚れに効果のあるアルカリ性の洗剤(マジックリンや重曹など)で落とすことができますが、あまりにもひどい汚れになってしまうと鉄を溶かす酸性洗剤(ルックやクエン酸など)に頼ることになります。
汚れと洗剤の仕組みを理解できていればむずしいことではありません。
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外側に油汚れが焼き付く理由は?
鉄フライパンの外側には汚れが焼き付きます。
鉄フライパンは「空焼きをしてから油を加える」「油返しをする」「竹ササラで洗って繰り返し使用する」「洗剤を使わずに洗うことが多い」「洗った後には火にかけて乾燥させる」などの理由から外側が汚れやすいフライパンです。
そのためノンスティックフライパン以上に手がかかります。
外側の汚れはそのまま使用していても大きな問題にはなりませんが、あまりにも汚れが蓄積してしまうと見た目が汚らしいですし熱効率(熱伝導率や比熱など)に悪影響が出る可能性も否定はできませんので定期的に落としておくことをおすすめします。
調理道具に手入れが必要なのは、鉄フライパンに限ったことではありません。
焼き付いてしまった汚れを落とすには?


鉄フライパンの外側には汚れが蓄積します。
鉄フライパンの汚れは焼き切った後に金たわしでこすることで落とすことができます(リセットすることができます)が、内側の育っている油膜まで落としてしまうことになりますので軽度であれば外側の汚れだけを落とすようなアプローチをします。
順番としては「アルカリ性洗剤(または酸性洗剤)」→「焼き切る」です。
軽度の汚れにアルカリ性洗剤を使う理由
はじめはアルカリ性の洗剤で様子を見ます。
鉄フライパンの外側につく汚れの多くは「油が酸化重合した汚れ(と水アカ汚れ)」ですので、アルカリ性の洗剤で落とせる可能性があります。そこで、まずはラップを丸めて台所用洗剤と重曹を1:1~2で混合した洗剤でこすり洗いをします。
軽度であればこれで落ちます。
それでも落ちなければマジックリン(アルカリ性洗剤)を吹き付けてからキッチンペーパーとラップで湿布をしたのちに、クレンザーを使って丸めたラップ(もしくは丸めたアルミホイル)でこすり洗いをします。
定期的に掃除をしている場合にはここまでで落ちるはずです。
重度の汚れに酸性洗剤を使う理由
汚れがひどい場合には酸性洗剤を使います。
あまりにも油汚れが厚く蓄積してしまっている場合にはスクレーパーなどを使って汚れを削り落とします。持ち手とのつなぎ目(リベットの部分)などにはスチールブラシを使って汚れをかき出すようにして落とします。
ここまでしてから洗剤を使います。
酸性洗剤にはルック(ライオンのトイレ用洗剤)をおすすめします。鉄フライパンの裏側全体に古歯ブラシなどを使って塗り広げます。酸性洗剤というとサンポールが有名かと思いますが、サンポールの有効成分は塩酸、ルックの有効成分はスルファミン酸です。塩酸はフライパンを痛めてしまうか可能性が高いためにおすすめしていません。
step.1
キッチンペーパーを密着させてからラップをして乾燥を防ぎます。キッチンペーパーが密着しない場合には洗剤を足します。軽度であれば5分ほどで落ちるようになりますが、一晩ほど置かなければ効果がない場合が大半です。
step.2
ラップとキッチンペーパーを外したら金たわしを使ってこすります。焼き付いていた焦げ付き汚れが黒い塊となってポロポロと落ちるはずです。大方の汚れを落とせましたら丸めたラップ(もしくはアルミホイル)とクレンザーを使います。つなぎ目(リベットの部分)にはスチールブラシを使います。
step.3
汚れを落とせましたら入念に水洗いをして洗剤を落とします。酸性洗剤は鉄フライパンを腐食させますので入念に洗い流してから台所用洗剤を使って洗います。洗い終えましたら十分に乾かして作業終了です。油を塗っておくかには賛否ありますが、どちらでも良いと思います。
step.4
以上が汚れのひどい場合の掃除方法です。
掃除をする場合(特に酸性洗剤を使う場合)には必ず「手袋、眼鏡、マスクなど」をつけてください。家庭用の洗剤だと安易に考えてしまう方も少なくありませんが、洗剤(特に酸性洗剤)は想像以上に危険なものです。
事故を起こさないためにも保護具は必須だと考えてください。
鉄フライパンを洗剤で洗っても大丈夫?
鉄フライパンは洗剤で洗えます。
「鉄フライパンを洗剤で洗ってはいけない」と聞くこともあるかと思いますが、実際には洗剤で洗っても何の問題もありません。むしろ外側(裏側)に油が付着してしまった場合などには積極的に使うべきです。
鉄フライパンの油膜は食器洗い洗剤程度では落ちません。
油膜は油が酸化重合して樹脂層(ポリマー層)となったものですので、中性や弱アルカリ性の食器洗い洗剤で洗ったくらいではビクともしません。油膜の保護を考える場合、怖いのは食器洗い洗剤よりも酸性食材(トマトやコーラなど)になります。
鉄フライパンは定期的に洗剤で洗うことをおすすめします。
まとめ・鉄フライパンの裏側の焦げは?
鉄フライパンの外側には落としにくい汚れがつきます。
汚れの正体は「油汚れと水アカが焼き付いたもの」ですので、物理的な洗浄方法と化学的な洗浄方法をうまく組み合わせて利用しなければ落とせません。軽度であればアルカリ性洗剤とクレンザー、重度であれば酸性洗剤と金たわし(もしくはクレンザー)を使って落としていくのがセオリーとなります。
ポイントは「油汚れを落とすのはアルカリ性洗剤」「水アカ汚れや金属を溶かして落とすのは酸性洗剤」という仕組みを理解しておくことです。
※竹ささらは販売元の違いにより価格差が大きくなります。